サブミクロンビーム(顕微観測・非線形光学)

 

 

軟X線FELを集光することにより、単位時間・単位面積あたりの光エネルギーを激増させ、他の光源では実現不可能なほど高強度な軟X線光電場を形成することが可能です。SACLA BL1ではKBミラーによる集光により、5マイクロメートル程度(半値全幅)の軟X線ビームが実験に利用されてきましが、軟X線利用実験の高度化のためには、新たな集光システムによるビームサイズのさらなる微小化が必要とされていました。

 

そこでSACLAでは、東京大学との共同研究により軟X線FELをナノ領域に集光するための集光システムの開発に取り組んでいます。

 

※この装置は、SACLA基盤開発プログラムの課題(代表者:東京大学 三村秀和准教授)として開発されています。

 

 

参考文献:
H. Motoyama et al., J. Synchrotron Rad., 26, 1406 (2019).

 

 

 

ビームラインに設置のKBミラーの集光点を仮想光源点として設計された回転楕円体ミラーによる2段集光システムを採用しています。回転楕円体ミラーの材質はニッケルですが、非磁性体を必要とする測定には銅製の回転楕円体ミラーを使用することが可能です。

 

光子エネルギーが100 eVの時、典型的な集光サイズは半値全幅で500 nm(鉛直方向)× 550 nm(水平方向)となります。この時、軟X線の集光強度は1×1016 W/cm2以上に到達します。

 

 

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ー 軟X線500 nm集光システム
016
ー 典型的な集光サイズ(ナイフエッジスキャン法による計測、100 eV)

 

 

汎用チャンバーは開発中です。現時点ではプロトタイプの真空チャンバーがご利用いただけます。プロトタイプ版のサンプルホルダーはピエゾ駆動で、ホルダーおよび試料の総重量は150 gまでとなっております。
開発中のチャンバーではステッピングモーター駆動の予定です。

 

 

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XFELパラメータ

 

 

 

光子エネルギー(基本波) 40-150 eV
パルスエネルギー ~80 uJ
エネルギー幅(ΔE/E) ~3%
繰り返しレート 60 Hz

 

 

参考文献:
S. Owada et al., J. Synchrotron Rad., 25, 282 (2018).

 

 

 

X線集光特性

 

 

Optical parameters (KB mirrors) Vertical Horizontal
Surface coating Carbon Carbon
Substrate size 600 × 50 × 50 mm 600 × 50 × 50 mm
Glancing angle 1.5 deg 1.5 deg
Focal length 2.00 m 2.65 m
Distance from source 85 m 85 m
Spatial acceptance 15.1 mm 15.1 mm
Typical focal size @100eV ~5 µm FWHM ~5 µm FWHM

 

 

 

参考文献:
S. Owada et al., J. Synchrotron Rad., 25, 282 (2018).

 

 

 

光学レーザー特性

 

 

  基本波 2倍波 3倍波 4倍波
Wavelength 800 nm 400 nm 267 nm 200 nm
Pulse Energy (Max.) ~12 mJ ~0.5 mJ ~0.2 mJ ~0.02 mJ
Pulse Duration ~40 fs ~30 fs ~50 fs  
Rep. Rate 60 Hz 60 Hz 60 Hz 60 Hz

 

 

 

上記に加え、光パラメトリック増幅器(OPA: Optical Parametric Amplifier)からの光を利用可能です。使用可能な波長域は0.25-2.6 µmで、下図のようにパルスエネルギーは波長に依存します。

 

 

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本ページで紹介されているナ ノビームを利用した実験を計画されている場合は、利用可能な条件などについて、課題申請前にこのメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。まで必ずお問い合わせください。

 


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